名古屋駅前の弁護士 不況下の企業倒産・経営再建における弁護士の役割

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コラム

■不況下の企業倒産・経営再建における弁護士の役割

■止まらない景気悪化を前に

平成20年後半から金融・不動産業界を中心とした大手企業の倒産が相次ぎ、日本国内でも急激な景気悪化が進んでいます。
東海地域の経済を牽引してきたトヨタが平成21年3月期の連結営業損益で赤字転落する見込みであることはニュースでも大きく報じられましたが、元からさほど経営体力のない国内中小企業は、より深刻な状況に見舞われています。

当事務所では名古屋・東海地域を対象とした地元企業・市民からの法律相談を広く実施していますが、「従業員を整理解雇したい」「給与体系を見直したい」といった経営者サイドの相談、「解雇通告を受けた」「残業代を請求したい」といった従業員サイドの相談の双方が顕著な増加を見せており、景気の悪化を感じさせる切実な声に触れる日々となっています。

会社経営がもはや行き詰まり、自己破産や民事再生など裁判所を介した法的整理(いわゆる倒産の一類型)を現実的に考え始めている経営者の方からも、ここのところ立て続けにご相談を頂きました。こうした会社・自営業者の倒産実務は当事務所にて注力して取り組んでいる分野でもあり、現在も段階の異なる複数の案件について調査と検討を進めていますが、経営が好転しないことの焦り、従業員に対する責任など、経営者の苦悩には大変なものがあると日々重く感じさせられるものです。

■会社・法人が破産する場合の問題

会社・法人の自己破産を申し立てた場合、自然人の自己破産に見られる同時廃止手続ではなく、破産管財人が選任されるケースが多くなりますから、弁護士費用のほか裁判所に納める費用の負担が大変重くなってきます。予納金の額は負債総額や事案の複雑さに応じて裁判所が決定しますが、負債総額が数億円規模になると、裁判所に収める予納金だけで数百万円にもなることがありますから、ある程度資金の余裕がある内に準備を進め、最終的な決断をすることが大変重要です。

決断のタイミングを見誤ってしまい、特に準備を進めないまま事実上破綻したような場合には、破産費用に関する問題のほか、現状回復に関するトラブルも生じがちです。賃貸のテナントや倉庫に、換価価値の乏しい在庫・備品等が放置されたままということになると、関係者への悪影響が非常に大きいだけでなく、裁判所の目も厳しくなってきてしまいます。
破産申立に至った経緯を経営者の方から聴取していると、取引先の倒産・夜逃げなど他社倒産の余波が大きな要因の一つになっていることに気づきますが、「まだ大丈夫」と思っていても、こうした連鎖的な倒産に突然巻き込まれる危険性は今後さらに高まっていくと考えられます。まずは検討だけでも早めに開始していただきたいと日々思っております。

なお中小規模の会社においては、経営者およびその家族が会社の連帯保証人になっている場合が多く、会社の経営破綻が一家全体の破産という事態にまで波及しがちです。破産によって会社の権利関係は全て清算されますが、その後も生きていく経営者一家にとって自己破産は生活再建の手段となっている側面もありますから、自由財産拡張や同時廃止などの制度により費用負担を軽減し、スムーズな生活再建が進められるよう配慮する必要があるでしょう。

■経営再建を試みる場合

多額の負債はあるものの利益部門がまだ機能している会社については、民事再生手続等によって経営再建を検討することも可能です。とはいえ、こうした手続もいわゆる倒産の一類型ではありますし、自己破産を選択した場合以上に多額の費用・資金が必要となるものですから、早めの準備と決断が必要であることは変わりがありません。
また経営再建型の法的手段とはいっても、たとえば民事再生法では再生計画に対して債権者の賛成(議決権者の過半数かつ、総議決権債権額の2分の1以上を有する者の賛成)が得られなければ最終的には破産となってしまうなど、都合のよい話ばかりではありません。国内の中小企業は地元に密着し、地域の緊密な交流のなかで成り立ってきたものですから、こうした経営再建型の法的手段というものが、地元の信頼を低下させて経営再建が困難なものとなってしまう可能性についても否定はできないでしょう。その会社が、存続させるに足りる信頼と地力を築いてきたか否かが、改めて試される場であると捉えたほうがよいと思います。

■弁護士の役割

弁護士の業務は、具体的な法的問題について対処したり、そのリスクを軽減することに主眼があるものですから、国家・世界規模での経済危機に起因した今回の不景気について、効果的な対処法を提示することには限界もあるでしょう。とはいえ、こうした状況のなかでも現場の法律家が果たすことのできる役割は一定程度あると考えています。

例えば、経営者側で会社の業績を立て直すための整理解雇をしたいと思っても、あまりドラスティックにやってしまうと労使紛争を誘発し、ただでさえ苦しい経営をさらに追い込むことにもなりかねません。また経営再建のため最大限強気に打って出る一方、最終的に倒産を選択せざるをえない結末となった時のために、必要な資料や資金の準備を同時進行で進めておくといった対応も、時には必要な場合があると思われます。

そうしたリスク回避、スムーズな生活再建へのサポートといった観点からも、当事務所として地域経済の再生に寄与していければと考えています。これまで東海地方の景気を下支えしてきた中小企業経営者の方々が、今回の不況により今後ますます厳しい立場に追い込まれていくことが予期される情勢にありますが、なるべく会社を潰さなくても済むような方策、倒産させるにしても周辺への影響ができるだけ少なくなるようなサービスの提供を、今後も努めていきたいと考えています。

◆倒産件数(実数) 出典:中小企業庁調査統計

  • 平成16年:1万3679件(前年度比−15.8%)
  • 平成17年:1万2998件(前年度比−5.0%)
  • 平成18年:1万3245件(前年度比+1.9%)
  • 平成19年:1万4091件(前年度比+6.4%)
  • 平成20年:1万5646件(前年度比+11.0%)

    <2009.3.11>

    ※当コラム掲載文は、執筆当時の状況に基づいた内容となっております。法令・判例の変更や状況の変化等が生じている可能性もありますからご注意下さい。最新の状況については、当事務所の無料法律相談にてご説明しておりますので、お気軽に相談予約をお申し込み下さい。

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